第3回 どうやって不整脈がわかるの?
不整脈は必ず病院で心電図をとって診断されます。
肝心なのは不整脈を疑い、病院を受診するきっかけとなるような徴候があるかどうかです。
「胸がドクドクする」など具体的な症状がなければ、なかなか病院を受診することはないものです。
しかし、症状がなくとも不整脈を疑う方法があることを皆さんにぜひ知って頂きたいと思います。
みなさんは自分の脈を触れてみたことがありますか?
手首の親指の付け根のあたりを、もう一方の手の人差し指と中指、薬指の3本の指で押さえてみてください(少し指先を立てると触れやすくなります)。
すると橈骨(とうこつ)動脈という血管の拍動を感じ取ることができます。
15秒くらい拍動を触れて、間隔が規則的かどうか、確かめてください。
これを検脈といいます。要するに自分で自分の「脈をとる」ということですね。
高齢の方ではご家族の方に、検脈を手伝っていただいてもよいと思います。
普段の脈の状態をこの検脈で調べておくことは大事です。
これが規則的ではなく、脈のリズムが乱れている、跳んでいると感じたら、それが不整脈を早く診断する一つのきっかけになるからです。
不整脈は心臓がドキドキするなどの症状があるとは限りません。
普段の生活の中で症状は全くないことも多いのです。
大切なことなので繰り返しますが、症状がないからといって不整脈がないということにはなりません。
特に高齢の方では症状を感じにくくなる傾向がありますので不整脈の発見が遅れやすく、ご家族の方の協力で検脈をしていただくことが大事です。
この検脈で異常を感じたら、症状はなくとも心臓専門の先生のところを受診しましょう。
そのままにしておくと危険な場合もあるからです。
それではどういった危険が潜んでいるのでしょうか?
続きは次回へ。